観光地のきらびやかな映像ではなく、現地の空気そのものを映し出す――。
そんな旅動画を淡々と、しかし確実に届け続けているのが「しげ旅」です。

派手な演出も、大げさなリアクションもない。
それでも気づけば最後まで見てしまう。
次の動画もクリックしてしまう。
なぜ、しげ旅の動画にはそんな引力があるのか。
この記事では、これまでの歩みや人物像、仕事観、動画の魅力、そしてこれからの可能性までを丁寧に掘り下げていきます。

世界を歩く男・しげ旅のプロフィール
まずはしげ旅さんの基本情報から整理します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 活動名 | しげ旅 |
| 本名 | 小山 茂弘 |
| 生年月日 | 1989年1月14日(公表情報ベース) |
| 出身地 | 千葉県浦安市 |
| 学歴 | 慶應義塾大学 商学部卒 |
| 職歴 | ITコンサル企業 → 旅行会社勤務 |
| 訪問国数 | 90カ国以上 |
| 活動開始 | 2019年 |
| 主な撮影機材 | DJI Pocketシリーズなど |
90カ国以上という数字だけでも、その行動力の大きさが伝わります。
しかし彼の本当の強みは、単なる訪問数ではありません。
「どう見せるか」「何を伝えるか」という視点にあります。
安定したキャリアを手放して選んだ道
大学卒業後はITコンサル企業に就職。
その後、旅行会社へ転職します。
旅行会社では海外関連業務に携わり、航空券事情やツアー価格の仕組み、シーズンごとの相場変動など、業界内部の知識を身につけました。
表から見ると、順調なキャリアです。
安定した収入、専門性のある仕事、将来性もある環境。
しかし、その一方で心の中にあったのが「もっと自分の足で世界を見たい」という思いでした。
YouTubeを始めたきっかけ

転機となったのは、個人的に続けていた海外旅行でした。
仕事として旅行に関わる中で、
「実際に現地に行った人のリアルな情報は意外と少ない」
という違和感を抱くようになります。
パンフレットや公式サイトには載っていない、
・本当の物価感覚
・ローカルエリアの空気
・観光地以外の街並み
・移動の細かな苦労
そういった“生の情報”が不足していると感じたのです。
さらに、自身が旅先で撮影した映像を友人に見せたところ、
「ガイドブックより分かりやすい」
「実際に行った気分になる」
という反応が返ってきました。
ここで初めて、「映像で伝える価値」に気づきます。
副業からのスタート
最初は大きな決意があったわけではありません。
旅行の記録としてYouTubeに投稿。
あくまで延長線上の活動でした。
しかし徐々に再生数が伸び始め、視聴者からコメントが届くようになります。
「次の国も楽しみにしています」
「この動画を見て実際に行きました」
「治安情報が役立ちました」
この反応が、大きな後押しとなりました。
単なる自己満足の記録が、誰かの役に立っている。
それは会社員時代とは違う種類のやりがいだったと考えられます。
独立という決断
安定した会社を辞めることは簡単ではありません。
収入の保証はなく、将来も不透明。
それでも2019年、退職を決意します。
理由は明確でした。
「今やらなければ後悔する」
若さ、体力、情勢。
すべてが揃っているタイミングは限られています。
会社員としてのキャリアを続ける道もあったはずです。
しかし彼は、“世界を自分の目で確かめる人生”を選びました。
その決断が、現在のしげ旅チャンネルにつながっています。
動画が持つ独特の空気感
しげ旅の動画を初めて見ると、多くの人がこう感じます。
「静かだな」
BGMも控えめ。
テンションも落ち着いている。
編集も過度に凝らない。
しかし数分後には、すっかりその空気に引き込まれている。
理由は明確です。
カメラが“体験者目線”だからです。
観光地を紹介するのではなく、
実際に歩き、迷い、食べ、感じる。
視聴者は「番組を見る」のではなく、「一緒に旅をする」感覚になります。
見どころ① 物価・生活感のリアル
観光地の絶景よりも、まずスーパーマーケットへ向かう。

これがしげ旅流です。
パンはいくらか。
水はいくらか。
地元の人が買っている商品は何か。
日本円換算もその場で提示し、旅行者目線での実用性を重視します。
単なる「安い・高い」ではなく、
・現地の平均所得との比較
・観光客向けエリアとの差
・為替の影響
まで踏み込むこともあります。
これは、旅行会社勤務経験と商学部出身というバックグラウンドが活きている部分でしょう。
見どころ② ローカル食堂への挑戦

言葉が通じない店にも躊躇なく入ります。
メニューが読めない。
注文方法が分からない。
想像と違う料理が出てくる。
そのすべてを隠さず収録。
成功体験だけでなく、戸惑いや失敗も含めて見せることで、リアルな旅の姿が伝わります。
視聴者は「行ってみたい」と思うと同時に、「こうすれば大丈夫なんだ」と安心できるのです。
見どころ③ 治安や注意点も正直に語る
危険エリアや注意すべき場所についても率直に伝えます。

観光PR動画では触れない部分。
しかし旅行者にとっては最も重要な情報です。
「夜はこの通りは避けたほうがいい」
「タクシーは配車アプリを使うべき」
こうした実践的な助言が、信頼を積み重ねています。
機材は最小限、身軽なスタイル
撮影機材はコンパクトなカメラが中心。
大掛かりな機材を持ち込まないことで、
・移動の自由度が高い
・現地の人の警戒を招きにくい
・自然な映像が撮れる
というメリットがあります。
バックパック一つで世界を巡る姿勢は、多くの視聴者にとって理想的な旅スタイルに映るでしょう。
しげ旅さんが使用している撮影機材は「DJI Pocket2」を使っていると言われています。
なぜDJI Pocket 2を使うのか
しげ旅さんは動画内で、DJI社の「Pocket 2」を使用していると語っています。


このカメラを選んでいる理由は、旅スタイルとの相性の良さにあります。
まず最大の特徴は、圧倒的なコンパクトさです。
手のひらサイズでポケットにも収まるため、移動中でもすぐに撮影ができます。空港や市場、ローカル食堂など、人が多い場所でも目立ちにくく、自然な映像を撮ることが可能です。
さらに、ジンバル一体型で手ブレ補正性能が非常に高い点も大きなメリットです。
歩きながらの撮影でも滑らかな映像を保てるため、視聴者は実際にその場を歩いているような感覚を味わえます。
加えて、機材が小型で軽量であることは、長期旅行において大きな武器になります。
大きなカメラや三脚を持ち運ぶ必要がなく、バックパック一つで機動力の高い旅が実現します。
「目立たない」「軽い」「すぐ撮れる」「安定した映像が撮れる」。
リアルな旅をそのまま届けるというスタイルにおいて、DJI Pocket 2は非常に合理的な選択だと言えるでしょう。
2026年2月現在、さらにバージョンの新しい最新機種Pocket3が発売されているようです。
批判もあるが、それは個性の裏返し
しげ旅さんの動画は、落ち着いた構成で派手さがないことを物足りなく感じる人もいると思います。
しかしそれは、「刺激」ではなく「信頼」を選んだ結果です。
毎回安定したクオリティ。
誇張のない情報。
過度な煽りのないタイトル。
長く支持される理由は、ここにあります。
収益よりも“旅の継続”を優先する姿勢

海外渡航を継続できていることから、安定した収益基盤はあると考えられます。
Youtuberの紹介サイト「チューバータウン」によると年収635万3544円と言われています。

しかし動画から感じられるのは、「稼ぐための旅」ではなく「旅を続けるための活動」という姿勢です。
案件色が強くなりすぎない。
紹介内容が偏らない。
視聴者との信頼関係を第一に考えている印象があります。
これからのしげ旅
世界情勢や物価変動が激しい時代。
それでも彼は現地に足を運び、自分の目で確かめ、カメラを回し続けます。
情報が溢れる時代だからこそ、
「実際に行った人のリアルな声」が価値を持つ。
しげ旅の動画は、単なる旅行記ではありません。
それは、現地の空気をそのまま持ち帰るドキュメントです。
まとめ

しげ旅は、
安定したキャリアを経て独立し、
90カ国以上を歩き、
リアルな情報を丁寧に届け続ける旅行YouTuberです。
派手ではない。
しかし誠実。
刺激的ではない。
しかし信頼できる。
だからこそ、気づけばまた次の動画を再生してしまう。
これからも世界のリアルを届けてくれる存在として、目が離せません。
